2016年2月6日土曜日

冬のケベックシティ

こんにちは。

先週の週末にケベックシティへ行ってきました。
例年なら今の時期は-20℃前後ですが、今年の暖冬の影響で行ったときには0℃前後でした。
ケベックシティから車で15分くらいのところにあるMontmorency fallsも、いつもは凍っているらしいですが、半分溶けていました。



滝つぼも凍っていますが、よく見ると人の姿が・・・
どうやら凍った滝つぼで釣りをしている人たちのようです。
また溶けかけた滝でアイスクライミングをしている人たちもいました。


冬のケベックシティはとんでもなく寒いと聞いていましたが、0℃前後なら一日中歩いてもそんなに疲れることなく過ごせました。


モントリオールから車で2時間30分くらいで行けるので、休日の日帰り旅行にはピッタリです。

2016年1月21日木曜日

カナダ特有?の評価尺度

こんにちは。

たまには理学療法の話題を。
理学療法の現場では、評価も重要な仕事の一つです。
的確な評価なくしては治療は成り立たないといっていいと思います。

患者さんがどのような状態で、どうしてその状態になっているのか、理学療法士として対処できる問題は何なのか、優先順位は・・・・など、理論的に考える能力が要求されます。

評価には様々な方法があります。
思考過程なども人それぞれでで、「アイディア」や「勘」、「センス」といったアートにも似た面があるのも確かかもしれません。

ただ、アートな面だけに頼っていては、「客観性」や「定量化」、「情報の共有」は難しいですし、治療効果はセラピストの技量により大きく左右され、社会全体で見ると理学療法の治療の質が担保されないという事態が起きます。

患者さんに行っている治療が、どのような現象や根拠に基づいているのか、しっかり患者さんご本人やご家族に説明するにはやはり標準化された評価を行うのが重要です。

ただ、その「標準」というのも、こちらに来て感じるのはあくまで自分の周りでの標準で、他の環境では全く標準として使われていないというケースが多くあります。

例えば、脳卒中患者さんの運動機能の評価。

日本ではBrunnstrom Stageが真っ先に評価されますが、こちらカナダ(特に東海岸?)ではChedocke-McMaster Stroke Assessmentという評価尺度が一般的です。
この評価は上下肢の運動機能評価のほかに姿勢や痛みなど多岐にわたる評価項目があります。

ただ、Chedocke-McMaster Stroke Assessmentが広く用いられるのはカナダだけのようで、世界的にはFugl-Meyerが運動機能評価としては一番ポピュラーかもしれません。ただこのどちらも原理はBrunnstrom Stageに基づいています。

Chedocke-McMaster Stroke Assessmentがカナダで広く使われているのは、おそらくこの尺度がカナダ生まれだから、ということでしょうか。。使ってみると、原理はBrunnstrom Stageを基にしているのでわかりやすいですし、もう少し項目も多いのでBrunnstrom Stageよりは情報として有益かもしれません。

運動機能だけでこれだけたくさんの評価があり、さらには基本動作(ベッド周りの動き、立ち座り、歩行など)や地域での参加など広く患者さんの状態を評価しようと思うとたくさんの評価尺度を知る必要があります。


普段行っている当たり前の評価が、病院や地域、国などが変われば違全然使われていない、ということが、けっこう頻繁にあります。





2016年1月8日金曜日

2016年スタート

明けましておめでとうございます。
年末年始は初めてモントリオールで過ごしました。

クリスマス後、28日から2泊3日でトロントへ行ってきました。
今回は移動費を安く済ませるためにバスで移動しました。
モントリオールからトロントはバスで5~6時間と、あまり電車と変わりませんが移動費は半分以下で抑えられます。安いときには片道$30くらいでもあるらしいです。

しかし今回は、モントリオールへの帰り道でちょうどsnow stormに遭ってしまい、移動に余計に時間がかかりました。ただ、大雪の中を自分で運転するよりもよほど楽だったのではないかと思います。電車や飛行機だと遅延などもありますが、バスなら時間はかかっても取り敢えずは目的地には着きます。

今回トロントでは移動代を安く済ませた代わりに、おいしい日本料理店に行きました。

Zen Japanese Restaurant
7634 Woodbine Ave. Markham, ON, L3R 2N2
http://zenjapaneserestaurant.com/

このお店は知り合いが経営していて、最近リニューアルオープンしました。
モントリオールでも居酒屋風の日本料理店は数件オープンしましたが、どれも家庭料理の方がおいしく、どうせ外食するなら日本食以外のものばかり行っていました。しかしこのZenは、間違いなく日本でもおいしい部類で、これなら外食で食べたい!と思えるレストランです。

カナダ東海岸では、今のところ最もおいしい日本料理店ではないでしょうか。アメリカを含めても、おそらくトップレベルではないでしょうか。トロントに行く理由ができました。


さて、トロントから戻った後はひたすらのんびりして、年が明けて雪もたくさん積もっているのでMont-Royalにソリ遊びに出かけたら翌日から発熱してしまいました。3、4日さらに休み、ようやく調子が戻ってきました。

昨日から研究室にも通い始め、いよいよ2016年冬学期のスタートです!
今年は昨年ほどは学会に参加しませんが、5月初旬にペンシルベニアで開催されるWorld Congress for Neurorehabilitation (WCNR)と、5月下旬に北海道で開催される日本理学療法全国学会に参加予定です。学会シーズン前にデータ測定を終えることが今年前半戦の目標です。


皆さんにとっても良い一年でありますように!
今年もよろしくお願いします!!

2015年12月23日水曜日

授業をデザインする

お久しぶりです。

こちらはクリスマスホリデーに入りました。
特に大学や研究室のような職場では、授業やテストが12月上旬に終わると、1人、また1人と母国に里帰りしたり南国へバカンスに行ったりで、徐々にフェードアウトしていきます。
日本のように年末の休みは皆一斉に〇〇日から!と明確な線引きはないようで、なんともぼんやりとした基準のようです。働き方がずいぶんフレキシブルです。


自分は実は先週、研究計画の発表を無事に終え、晴れてPhD candidateとなりました。これで、あとは博士論文提出に向けて研究に専念するのみです。これからの道がまたまた険しいですが、ここまでの数多くのmilestoneを超えてきたのがけっこう自信になっています。


さて、クリスマス直前でも実はまだアサイメントに追われています。
この秋学期で必修コースをすべて取り終わるのですが、最後のコースがかなり面白かったです。Teaching & Learning in Higher Education というテーマです。最後のアサイメントではコースのデザインをポートフォリオにして提出するのですが、きちんとしたコースデザインをするというのが、こんなに時間のかかる作業だとは思いませんでした。

今回、自分はBiomechanicsの授業を作っているのですが、学習目標や評価内容や授業の内容だけではなく、それらが整合性があることを常に確認しながら行わなければならないので、1回の授業をデザインするのに2時間くらいかかっています。。人に教えるって、授業だけではなくてその準備が大変なんですね。。でも、デザインをしっかりしておくと、もう準備ができているので、実際の授業では教師はかなり楽ができるようです。教師の役割についての考え方がずいぶん変わりました。

そういえば、これまで受けてきた授業(とくに日本)って、どうも教室で先生が一人語っているのみの講義が大半だった気がします。PTの分野では実技もありましたが。。。授業における学生と教師の役割は、教育学の中ではもう20年以上前から変化が求められているようでうすが、実際の教育現場ではまだまだ伝統的な形式にとどまっているケースが多い印象です。


この授業は教育学部が提供している授業なのですが、さすがは教育のプロ。すごい授業が面白かったです。こんな授業ができるようになりたいな、と思いながらアサイメントをしています。。慣れればもっと早くデザインできるようになるんでしょうか??

Biomechanicsは臨床で非常に重要な領域ですが、大学の講義では理論や計算論中心で、臨床で役立った覚えはあまりないです。。。そこで、今回自分がデザインしているコースでは理論や計算も行いつつ、臨床への応用を意識した内容にしています。
例えば、center of pressureやcenter of massの計算と並行して、それらがどのように交互作用するのか、また動作ではこれらのパラメターがどのように振る舞うのか、などを実習も交えて行います。こんな授業が受けたかった・・・と思う授業をデザインするのはなかなか楽しいもんです。

なんとかクリスマスまでに提出して、そのあとはクリスマスホリデーを楽しみたいです。。。

2015年11月20日金曜日

リハビリテーション・理学療法系の大学院に留学するということ

こんにちは。

Comprehensive Examinationをパスしてから、ようやく研究に専念できるようになってきました。
自分の在籍する博士課程では、必修科目が8科目(19単位)と、選択科目を最低2科目(6単位)以上取得する必要があります。

自分はこちらでの博士課程にすすむ理由が研究に必要な技能を習得することだったので、選択科目をさらに取り、この2年間で計33の単位を取得ました。

必修科目の内容:
Seminar in rehabilitation (セミナー)
Regression analysis (回帰分析法)
Measurement in rehabilitation (リハビリテーション評価法)
Research methodology (研究法)
Research proposal (研究計画)
Teaching and learning in higher education (高等教育での教育と学習について)

選択科目の内容:
Motor control (運動制御)
Perception and action (知覚と行動)
Fundamentals of academic writing  (学術ライティングの基礎)
Biostatictics for health professionals (医療統計)
Fundamentals of academic presentations (学術プレゼンテーションの基礎)
Pronounciation for effective communication (発音)



自分は2013年の8月にモントリオールにやってきて、9月から授業をスタートしたため、特に2013年の秋学期は環境に慣れないこと、また初めての英語での教育ということで非常に苦労したのを覚えています。コースワークがある分、費やす時間と労力は膨大ですが、今となっては、このコースワークを通して得てきた知識と技能が確実に自分の研究者としての糧になっている実感があります。これまでの中学・高校・大学学部・大学院修士での教育で今ほど成長を実感できている時期はないように思います。


現在は最後の必修科目であるTeaching and learning in higher educationを取っています。
この授業がものすごい楽しいです。授業の中で各自一つのコースデザインを完成させていくのですが、コースデザインがこんなに楽しいとは知りませんでした。先生の役割の大半はコースデザインで、あとは実際の授業は学生が主体だというのに目から鱗が落ちる思いでした。いま、自分はBiomechanics の授業をこれまでとは全く違った形態で教えるコースをデザインしています。
これまで教育論に関する授業は一つもとったことがありませんでしたが、この授業が
終わった後ももっと勉強したいと思います。

さて、自分が在籍する学科の大学院はコースワークが多いですが、これは大学によって、また国によっても大きく異なるようです。

例えば同じカナダ国内でもトロント大学などは授業のワークロードはほぼなく、


  • REH 3100H Advanced Rehabilitation Research Issues (0.5)
  • REH 3001Y Rehabilitation Presentations & Proceedings (1.0)
  • An advanced Research Methods course (0.5)
  • の3つのみが必修のようです。
    http://www.rsi.utoronto.ca/doctor-philosophy-phd

    またオーストラリアの大学院、たとえばシドニー大学などでも博士課程では授業はほぼ無いようですね。


    今後、リハビリテーション系の領域でも日本国内で理学療法士・作業療法士の資格をとった後、大学院で学位をとるため留学をする人はおそらく増えていくでしょう。しかし、海外に行って、一流の研究機関で最先端の研究をして学位を取って、自分の身になるものはおそらく論文と自分の研究プロジェクトで培った知識と技能が主だと思います。それはそれで立派な成果だと思うのですが、やはりその後、最先端の理想的な環境でない状況に置かれても自立して研究ができるだけの研究者としてのスキルがあるのか、ないのか、それが研究者として成功できるかというひとつの分かれ道な気がします。

    自分は、日本のリハビリテーション系大学院というまだまだ発展途上の環境を良くしていきたいという思いがあります。そのような環境では、世界最先端の研究を行う同僚もいなければ、資金も資源も限られています。そのようなときに必要なのは、博士課程でいかに大きなRCT(治療効果を検討する実験研究)やインパクトの強い論文を書いたか、のみではなく、研究者として周辺領域の研究者と同等の学術的なレベルで一緒に仕事ができるのかや、研究の方法論をしっかり知っているのか、また臨床や地域の現場にあるニーズに科学的にアプローチできる術かあるのか、がとても大事な気がするのです。

    留学の目的やキャリア目標にもよるのかもしれませんが、自分のように研究の基礎から学びたいという人には、ぜひ徹底的に授業も充実したプログラムをお勧めします。もちろん大学院卒業までにかかる時間と労力は膨大ですが、日本の大学院やそのほかの研究に特化した大学院プログラムと比べて得るものははるかに大きい印象です。

    結論からすると、今は自分の選んだ道が正しかった実感が少しずつわいてきて、少しずつ自信になってきた、ということです。現実には授業の準備、研究のデータ測定、プロトコール発表の準備などでてんやわんやで、まだまだ博士課程修了までの道は遠いですが。。。

    2015年11月11日水曜日

    モントリオール地下鉄新車両導入 ~続編~

    こんにちは。

    モントリオール地下鉄が新車両を導入するというプロジェクトが立ち上がってから久しいですが、新車両がメトロのオレンジライン、ブルーラインの中を現在乗客を乗せずに毎日テスト走行しているとのことです。

    http://globalnews.ca/news/2184996/new-montreal-metro-cars-to-be-tested-on-orange-and-blue-lines/

    なんの問題もなければ、今年の末には新車両が普段のダイヤで乗客を乗せて走り出すとのことです。果たして年内に実現可能となるのか、注目です。

    新車両ですが、どうやらボンバルディア製の車両らしいです。ボンバルディアといえば、モントリオールに本社を構える航空機器の会社で、日本で話題になっている国産旅客機、三菱MRJのライバル機を作っている企業です。

    どのような車両なのか、乗るのが楽しみです!

    2015年11月10日火曜日

    カナダで柿

    こんにちは。

    日本の秋の味覚の一つが柿ですね。
    今日、研究室の同僚がお昼に柿を食べていました。。
    まさかモントリオールで柿が見られるとは思ってもいませんでした。



    その同僚によると、Costcoで8個で$7で売っていたそうです!
    柿は英語名ではPersimmon。

    しかし今や日本語名のままKakiの方がかえって通じるとのこと。
    ブラジル出身の同僚もKakiと呼んでいました。

    そんなとき、ブラジル出身の同僚とこんな会話がありました。。。

    Yosuke  "There are trees of persimmon that bear fruits every 2 years in the backyard of my home"
        「日本の実家の裏庭に柿の木があって、2年に1度たくさんなるんだよな~」

    同僚 "What?? Can persimmon bear fruits in Canada??"
        「え、カナダで柿なるの??」

    Yosuke     "No, I mean, my home in Japan"
                     「 いや、日本の家ってこと」

    同僚  "Oh, I don't call home in Brazil as "home" anymore..."
        「あ、そういうこと。もうブラジルの家を家って呼ばなくなったなぁ。。。」


    同僚はすでにカナダに移住していて、彼にとっての家はカナダなんですね。
    自分にとってはカナダは仮の家で、やはり柿が当たり前に食べられる日本が家だよな~とふと思った秋のある1日でした。