2015年4月25日土曜日

病院の引っ越し

こんにちは。

大学のすぐ裏側、ジムのすぐそばにRoyal Victoria Hospitalというお城のような病院があります。

 
 
1893年から病院として使用され続けているというかなり歴史のある病院で、世界初の腎臓移植が行われたのもここだそうです。当時$90,000でJohn Hamilton-Gordonが購入し、600人の作業員によって建設され、当時の病院建設費用は$800,000と、当時では巨額の費用を投じられたそうです。
 
 

この病院、授業で何度か行く機会があったのですが見た目は写真どおり非常にお洒落です。
しかし入ってみると壁に亀裂が入っていたり、エレベータはすごい勢いで上がり下がりしたりと、なかなか年代を感じさせられます。そして何よりも、坂の上にある病院のため、病院に行くだけでかなり大変です。冬は当然道が滑りますので、お年寄りは公共交通機関で行くのはかなりきついです。


そこで新しくモントリオール市内で現在のRoyal Victoria Hospitalから6.3km離れた場所に作られた病院に、4月26日に引っ越しが行われます。


この新しい病院は13億ドルを投じて建てられました。Super-hospitalとかMega-hospitalなどと言われています。ベッド数は688を予定しており、救急や急性期を中心にかなり設備も増強されたようです。また研究所も病院内に併設されるためMcGill 大学の医学教育・研究の中心機関になるとされています。

建設時には汚職などすごい問題になったようですが、明日の26日から運用が開始されるとのことです。




しかし問題が一つ。病床数517の中核病院が6.3km離れた病院に引っ越しするのは容易なことではありません。明日の26日は病院としての機能を一日ストップして入院患者、設備類を引っ越すとのことです。

この引っ越し作業はオンタリオにある企業が担うとのことですが、前代未聞の規模とのこと。警察も動員してスムーズな引っ越しをサポートするようです。


明日はモントリオール市内がどんな様子になるのでしょうか。。

2015年4月9日木曜日

モントリオールのデモ文化

こんにちは。

モントリオールは気温がプラスの日がコンスタントに続くようになり、気持ちよく外を歩けるようになりました。すると最近増えてきたのがデモ行進です。

先週の木曜の午後は2万人を超える人がSherbrooke通りを封鎖して、デモ行進を行っていました。イースター直前の平日のダウンタウンの大通りだけに影響は大きく、バスは止まるは渋滞はすごいはでなかなか混沌としていました。



しかしどこかのんびり行進していて、決して暴力的でないあたりがモントリオールらしいです。




昨年からモントリオール市内でデモが散発していますが、どれも平和的に行われています。彼らがデモを行う理由にはケベック州の財政緊縮策への反対があります。


ケベック州は慢性的に財政難で、しかも昨今カナダは原油安の影響をもろに受けていて(天然資源はカナダの主要産業)、大胆な緊縮策が打ち出されています。この緊縮策、影響は教育、年金、公務員の給与や退職金、医療、保健、福祉など影響は幅広く、特に大学関係者、公務員を中心に不満が高まっています。

公務員の抗議はストライキなど直接的な手段ではなく、
①抗議のメッセージが書かれたステッカーをいたるところに貼りまくる(地下鉄の車両、消防車、パトカー、救急車、バス)
パトカー
 
消防車
 
 
②迷彩柄のズボンをはく


最近はジーンズを履いているポリスも。
写真の左から2番目の人は野球のズボン??

一方で学生のデモは過激になりつつあり、昨日はついにUQAM (Université du Québec à Montréal) で大きなデモがあり、警官隊と衝突もあったそうです。。実は自分はUQAMのすぐそばに住んでいて、昨日は深夜12:00過ぎにいきなりデモが始まり大騒ぎでした。英語で叫んでいるところをみると、メディアに対するアピールの目的もあるのではないかと思います。




朝になってみると大学構内の自販機が壊されるなどかなり激しいデモだったようです。


UQAMでは大学が授業にならずに大変だそうです。
一方McGillではまったくデモは行われておらず、これまたすごい温度差です。


デモをする権利はモントリオールでは広く認められていますが、あくまで平和的に行ってほしいものです。。ただ、政治に対する関心の高さもあるのではないかと思います。いまの日本で大学生が政治的な理由でデモを行う姿はちょっと想像できません・・・

2015年4月3日金曜日

春のMont-Royal

こんにちは。

今日はモントリオール、10℃まで気温が上がりました。
イースター(復活祭)の連休ということもあり、街中はホリデームードです。

10℃まで気温が上がれば、もう外も走れます。予報によるとまた明日から氷点下に戻るらしいので、今日のチャンスを逃すわけにはいきません。


予定ではMont-Royalの周りを一周しようと走り出したのですが、いざMont-Royalの横を通り過ぎると・・・あれ、意外と雪が少ない!!しかも、ところどころ地表が顔をのぞかせています。そしてよく目を凝らして見ると、散歩道を歩く人の姿が。。


これは走って登ってみるしかありません。


いざ登り始めると、こんな感じでした。
 
 
半分は雪が残され、もう半分は地表が出ています。おそらく、冬の間は雪が残ったところはクロスカントリー用のコースで、土が出ているところは散歩道だったところでしょう。
 
今となっては土のところは雪融け水でぬかるんでいて、雪の残ったところはシャーベット状といった感じでした。ちょっと走りづらいですが、これはこれでなかなか走り甲斐がありました。砂浜ランニングに似ていますが、上り坂が続くという点と、足が濡れて冷たいという点は違います。スピードが出せないので、ゆっくり景色を見ながら走りました。タイムは25分30秒。
 
 
 少し高いところになると、雪はまだ全体に残っていました。
中にはまだしぶとくクロスカントリースキーをしている強者も。



土を削って川ができています。そういえば夏にもクネクネした轍みたいのがありましたが、車の車輪ではなくて雪融け水の跡だったんですね。。
 
 
 
こんな悪条件の中でも展望台にはこの人だかりです。夏の休日と同じくらい人がいます。待ちに待った春を楽しんでいる感がすごいあります。
 

 
季節によって色々な表情を見せてくれるMont-Royalはモントリオールのシンボルといってもいいと思います。