先日、ナイアガラ・トロントへ行った際に気が付いたのが、公共交通機関の違いです。
同じカナダ国内でも、州が違うだけでこんなにも違うものか、と面白かったので今回はその違いをユーザー視点から検証してみます。
1.公共交通機関の利便性
トロントの公共交通機関のシステムはTTC (Toronto Transit Commission)が管理・運営しています。地下鉄、路面電車、バスが一体で管理されているため、TTCを利用すればダウンタウン内はたいていの場所に行けるようです。
TTCのメトロ路線図
一方、モントリオールも同様にSTM (Société de transport de Montréal)が管理・運営しており、利便性ではトロント・モントリオールともに十分利便性は高いと思います。トロントもモントリオールも、地下鉄の線の数が少なく、とても分かりやすい構造になっているのもいいです。
STMのメトロ路線図
2.料金TTCは片道、大人(高校生以上)$3, 65歳以上$2、13-19歳$2、2-12歳¢75です。
定期は月あたり大人(高校生以上)$133.75、65歳以上$108、13-19歳$108です(https://www.ttc.ca/Fares_and_passes/Prices/index.jsp)。
STMは片道、大人$3, 子ども(6-17歳)$2, 65歳以上$2です。
定期は月あたり大人$79.5, 子ども(6-17歳)$47.25, 学生(18-25歳)$47.25、65歳以上$47.25です(http://www.stm.info/en/info/fares/transit-fares/monthly-cam)。
片道料金はほぼ変わりませんが、月料金になるとモントリオールの方が断然安いですね。
3.地下鉄の乗り心地など
TTCはつい最近、車両を新型に変更しました。
流線型でかっこいいです。
日本では結構当たり前ですが、車両間を移動できる構造というのは意外と斬新だったようです。
走行音も小さく、声も普通のボリュームで会話できます。
一方のわれらがモントリオール。1960年代に導入されて以来、型は変わっていないそうです・・・。
味がっていい・・・そうとも言えますが、車内では時折、叫ぶようなボリュームでやっと会話が成り立ちます。
STMもこんな新型車両を開発中らしいですが、これが導入されるのは何年先になるのでしょうか。友人の話では、新型車両導入のうわさが出てすでに5年くらいになるそうです。
そのあたりはケベコワ時間ですので、期待しすぎず気長に待つのが一番よさそうです。
4.駅の構造バリアフリーが一般化していないのはどちらの都市も共通しています。トロントの駅もダウンタウンの一部はなかなかおしゃれでしたが、モントリオールほどではなさそうです。
5.その他
トロントにもシェアバイクがありました!しかもモントリオールのBixiにそっくり!
間違いなく、モントリオールと同じシステムでしょう。はじめて、モントリオールの何かが外で参考にされているのを見て少し誇らしい気持ちになりました。
トロントでの自転車の移動は行っていませんが、どうやらバイク専用車線はモントリオールほどは整っていない印象でした。ちょっと慣れないと、危ないかもしれません。
自転車での移動はモントリオールの方が利便性・安全性ともに高い印象です。ただ、道路の路面はトロントの方が圧倒的にきれいで、その意味ではトロントも安全かも。
6.結論
カナダのこの2都市ではともに公共交通機関が安全で利便性が高いことがよくわかりました。
トロントはカナダのビジネス中心地で機能的、快適かつ実用的だが料金が高い。モントリオールは芸術の街で機能的ではないが駅に一ひねりしてあり、料金も手ごろ。
都市の特性がそのまま交通機関にも表れているのでしょうか。
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